相続対策1

私は、ファイナンシャルプランナーとしてたくさんの相続相談に乗ってきています。

このようなケースがありました。

相談者のお姉さんの相続対策についての相談です。お姉さんは独身であることから、知人から遺言を作成するように言われたのでお姉さんは遺言を作成したが、遺言の内容を今一度確認してほしいというものでした。内容は、全財産を弟である相談者が相続するというもの。問題がない旨を伝えました。また、資産状況から相続税が課税されることもあわせて説明しますと、それについては理解を示し、納税資金も保有しているとのこと。

相談後ホッとした様子になり、その後雑談をしている中で、相談者自身の相続対策を尋ねると、何もしていないとのこと。お話を聞くと、相談者の家族に知的障害の子どもがいるが、“親なきあと”についてほとんど何も考えていない。また、資産も多く所有し、その上姉から相続する財産を加えると多額の相続税も課税される。それらのことを説明するとびっくりした様子で、自分のことは考えていないのでした。

意外に自分の相続対策を考えていない方がいらっしゃいます。家族でこれからの人生について話し合ってみることが大切です。

なお、相続対策には“承継対策”“資金準備対策”“相続税対策”がありますが、私は長年の相談経験から思うのは、相続対策は総合的に考えることが大切だと思っています。