講演会報告

ある山村の老人会で、“相続と遺言”をテーマにお話をしました。

ご多分に漏れず子どもたちが家を離れている方が多く、農業の後継者がいない、農地の管理がたいへん、という悩みが多い。その点からも財産の承継である相続はよく考えておかなければならない問題である。

相続税が課税されるされないの問題ではない。日頃から家族でどのようにしていくかを話し合っておくことが大事だ。また、地域や行政の支援も大切になってくる。

相続が発生したとき、誰かが農地などの収益性が低く、管理負担が大きい不動産を引き継がなければならない。したがって、不動産を引き継いだ相続人に管理負担に見合う金銭を遺していくことも必要になってくる。そのような遺志を遺すことができるのが遺言である。

資産の多寡ではなく残された家族が争うことなく幸せな生活を送っていくようにしていくのが相続対策であると思う。