研修会報告

あるJAでLA(JA共済推進担当者)対象の相続研修会でお話をしました。

このJAではここ数年相続に関する研修会を定例的に開催しています。今回は相続税についてです。

事例を基に相続税計算を、実際に電卓を使い行いました。教科書で相続税計算を勉強し、知識として頭に入ったとしても、いざ相続税を計算してみようと思ってもできないことがあります。実際に電卓で計算することが大切です。一度やってみれば身につきます。小学校の頃の算数を思い出します。

相続税対策を考える場合、本人(たとえばご主人)の財産だけを念頭に対策を練っても駄目です。配偶者(たとえば奥様)が保有している財産も含めて考えなければなりません。つまり、2次相続もあわせて相続税対策を考えなければなりません。1次相続(たとえばご主人)の相続税と2次相続(たとえば奥様)の相続税の合計がどうなるかが相続税対策となります。つまり、1次相続時の遺産分割割合をどうするかを考えなければなりません。配偶者控除で1次相続時は配偶者の相続税納税額が0であっても、その配偶者が亡くなった時の相続税が多額になっては相続税対策を行ったことにはなりません。

ただ、相続税対策が相続対策のすべてではありません。たとえ相続税総額が多くなっても、配偶者や家族が円満な関係であることが一番だと私は考えています。